材料を考える

 長持ちする家はどんな構造体が適しているのか考えました。もちろん住む側の使い方によっても耐用年数に違いはあるでしょうが、まずは構造体毎の特徴をつかむことが大事だと思いました。



@木造
 一番適しているのは何だろうかと考えたことがあります。生活していく上では、自然素材の木が一番であるとは思っていましたが構造体としてはどうなんでしょうか?私の田舎であれば地元の大工さんと人間関係がありますので安心して工事をお願いできますが、それでも構造体の主体に木を使うのは難があると思いました。木は素材としては均一ではありません。ですから熟練の大工さんが一本一本木の節や反りなど特徴と見ながら施工していきます。そうした人間の技量に左右されやすいという問題があります。逆に、木でも充分な太さの柱や適切な梁を用いてきちんとした施工であれば在来工法でも充分な強度がある家が建つと思います。
 しかし、木は性質上水に弱いという弱点があります。多少の湿気は木が調整してくれますが限度があります。高気密住宅で充分な通気がなされなかった場合、構造体の内側(外壁と内壁の隙間)で結露がおこります。こうなると柱や梁に悪影響を及ぼします。(腐る場合もあります。)そうなると極端に強度が落ちます。また、白アリ対策も考えなければなりません。防虫剤の効果も何十年ともつものはありませんのでこまめなメンテナンスが必要と思われます。



A鉄骨
 鉄骨はどうでしょうか?鉄は強度があるが熱に弱いという特徴があります。耐震上は木よりも強度はあると思われます。素材として均一の鉄を柱や梁に使うことで、よりムラのない高水準の住宅が実現可能となります。私も大手メーカーの軽量鉄骨が良いのではないかと思っていました。鉄骨プレハブであれば現場の施工技術に大きく左右されないと思っていたからです。唯一気になることすれば熱と錆びです。熱に弱いという部分については、私の体験ですが、学生時代のバイト(テレビ局の報道)で火事のニュースを取材したときのことです。多分石膏ボードが何かの外壁だと思いますが、外壁はそれほどでもなかったのですが、先に建物の柱が手前に倒れるように折れ曲がってきました。(1階部分がカーポートの住宅だったと思います)、鎮火後鉄骨が飴のように曲がりくねっていました。その時の印象が今でも強く残っています。火事になったらすべて一緒かも知れませんが、熱伝導が高いだけに一度火事になると大きな被害になるのだと感じました。もちろんそうならない為に耐火被覆にするのでしょうがやっぱり気にはなります。それから錆です。錆びないように塗装されているとはいえ、メンテナンスを怠るとやっぱり将来錆びるんだろうなと思います。



B鉄筋コンクリート
 鉄筋コンクリートはどうでしょうか?鉄筋コンクリートは丈夫で強いという特徴があります。コンクリートは化学反応をしながら強度を増していきますので、完成後徐々に強くなっていきます。十数年経過後に強度のピークをむかえます。鉄筋コンクリートですと鉄をコンクリートで覆っていますから、酸性の鉄をアルカリ性のコンクリートで覆いますから当面は錆びないでしょうが、それも施工業者の技術しだいです。ひび割れをおこしたりしますと、コンクリートが崩れたり弱くなった部分から徐々にコンクリートが中性化し、やがて鉄筋に届き錆びてきます。そうなるとやはり強度は落ちます。最終的にはコンクリートを中性化させないことが重要になります。それと主な原料が水と砂ですので構造体自ら湿気を出すという特徴があります。建物ができてから数ヶ月〜数年間は湿気を感じるといいます。それから一番の問題がコストです。鉄筋コンクリートは木や鉄骨よりも坪単価コストがかかります。


 以上、構造体の素材に何を選ぶかによってそれぞれ特徴があり家作りが大きく変わってきます。とにかく丈夫で長持ちさせるには、それぞれの材料の特徴を把握しメンテナンスを怠らないことが重要だと思いました。